ゆとり教育の現状
ゆとり教育の目的
『ゆとり教育』の目的を簡単に説明すると、以下のような点にポイントを絞ることができます。
・ 各学校のスタッフが、自分たちで知恵を出し合って特徴豊かな教育を行う
・ 生徒の学ぶ厳選することで勉強範囲を絞り、不必要と思われる時間の負担を減らし、浮いた時間は生徒個人の自主的な勉強の時間にあてる
・ 生徒自身が、『自分で物事を考える力』を育てる事ができるよう導く
つまり、生徒個人の自主性を伸ばす事に、目的を置いた教育だと言う事ができますがその経緯の過程で発生した問題など重なり、『自主性』=『個性』という認識になり『個性』についても『ゆとり教育』の中に入ってしまっています。またその『個性』ということを理解しないでの安易な発言・行動などの問題も出てきてしまっています。
詰め込み教育への反省
詰め込み教育が生徒の自主性に欠ける点が多いなど、詰め込み教育の反省による所が大きいようです。子供たちよりも親のほうが必死になっていた受験戦争なんてほんとにいい例ですが、小さな子供たちが親の意図することなんてほぼ理解できないでしょうし、それによって偏った発想しか持てないこともあるかと思います。また基本ができればよいという考え方で基礎ばかりしてもそこから発展した物事のとらえ方などは時間がないとできませんから、詰め込み教育で時間がないという状況で考えれば、子供たちの自由な想像力は伸ばせないことは想像できるんじゃないでしょうか。
ゆとり教育の内容
ゆとり教育の内容をより具体的にまとめると、以下のようなポイントに絞る事ができます。選択学習
選択学習とは主に高校などで実施されていますが、生徒の習熟度に合わせてより発展的な内容を扱うことが可能である事を指します。つまり、より生徒個人に焦点を合わせた学習機会を与えようというのが狙いです。生徒が学校から与えられた勉強を能動的にこなすのではなく、自主的に教科を選択する事を言います。こうすることで生徒の学習意欲が上がり、より学習効率とそのクオリティが上がるという考え方から来ています。学習効率の向上としての具体策が『学習内容の3割削減』とういうことです。
学習内容3割削減
文字通り学校教育で教える内容が3割減るという事です。
実際は1980年から少しずつ学習内容は削減されていましたが、政府は2002年に3割削減という大幅な削減を行いました。2002年の新学習要領になる際に世間で最も話題になった所は、円周率が3になる事でした。
他にも台形の面積の公式、帯分数の計算など以前は必ず覚えさせられたもの、慣れ親しんだものがなくなっている子ども達がつまずくような内容のものが削除されていると思われる。そんな中で1980年から始まった学習内容の削減が、結果として子どもたちの学力を下げることになったと言われています。
総合的な学習の時間
問題解決力を養う学習です。文部科学省によると、総合的な学習の時間と
は、「横断的・総合的な学習や探究的な学習を通して,自ら課題を見付け,自ら学び,自ら
考え,主体的に判断し,よりよく問題を解決する資質や能力を育成するとともに,学び方
やものの考え方を身に付け,問題の解決や探究活動に主体的,創造的,協同的に取り組む
態度を育て,自己の生き方を考えることができるようにする時間」の事であるとあります。
具体的な学習活動として、
- 自然体験やボランティア活動などの社会体験、観察・実験、見学や調査、発表や討論、ものづくりや生産活動など、体験的な学習や問題解決的な学習。
- 課題に対して興味・関心別にグループを編成したり、異年齢の子どもたちが一緒に活動をしたり、個人研究を行ったりするなど多様な形での学習。
- 保護者をはじめ地域の専門家や留学生など学校の先生以外の人たちの協力を得たり、地域の図書館や博物館、企業や工場、川や山などの施設や自然を積極的に生かした学習。
などなどその形態は多様になっている。
さまざまな体験を通じて各教科勉強では身につかない「生きる力」を養おうというものであり、その中でめちゃくちゃインパクトのあったのが『週休2日制』です。
では、実際の現場ではこの総合的な学習の時間はどういったことが行われているのか。
総合的学習の時間は、小学生で各学年105~110時間、中学生では70~130時間
の授業時間を設定されています。
基本的に社会見学や芋掘りの体験学習、英語や中国語を教えたり、ごみ拾いなどでボランティア精神を養わせたりと、学校によって多くのさまざまな試みがなされているとされているみたいで各学校が創意工夫によって独自の学習カリキュラムを組み、バラエティに富んだ学習機会を生徒に与えようというのが、総合学習の狙いですが、大多数の学校ではコンピューターや、英語などの言語学習にあてる学校が多いようです。
小学校では、「コンピュータを使った学習」84.0%、「英語学習や英会話」58.8%も多い。
また、半数近い小学校教師が「教科の学習内容をより深める学習」にも取り組んでいるといわれており、学級担任制の小学校の場合、「総合的な学習の時間」は、学級内の様々な教科学習とも関連づけられて活用される傾向があるみたいです。
一方、中学校では、「コンピュータを使った学習」「将来の進路や職業などの指導」「学校行事やその事前事後の学習指導」がそれぞれ7割と多く、「教科の学習内容をより深める学習」は2割強であるみたいです。
問題解決を養う学習とは例えば、「観察や実験」「プレゼンテーションやディベート」のような、問題を解決するのに時間と思考力を必要とする学習を指します。ゆとり教育の目的である「考える力を養う」を実現するための分野というわけです。
本当にインパクトがあった週休二日制
週5日制とは従来日曜だけ休みだった学校を土曜日も休みにして、週5日学校を開くと
いうもので、ゆとり教育の目玉のひとつといえるでしょう。ですがこの週5日制は、世界ではすでに行われている取り組みで、イギリスなどでは取り入れられています。
1992 年から1か月に1 回、1995 年から1 か月に2 回土曜日を休みにし、そして2002 年の新学習指導要領で、どの土曜日も完全休みとする週5日制を取る事を決定されたという経緯があります。
文部科学省はこの週5日制の狙いを、「学校、家庭、地域社会の役割を明確にし、それぞれが協力して豊かな社会体験や自然体験などの様々な活動の機会を子どもたちに提供し、自ら学び自ら考える力や豊かな人間性などの「生きる力」をはぐくむこと」としています。
新しい学力観
『新しい学力観』とは、前述したような詰め込み式の学習を改善するべく打ち出された考え方です。
『新しい学力観』とは、新指導要領の狙いである『自ら学ぶ意欲』を実現するために作られた価値観であり、『児童中心にし、一人一人の良さを生かし、豊かな自己実現の資質や能力を育成するという新しい教育の趣旨で新しい学力観に立つ教育』を実現するために考えられたもので、簡単に言えば、『個性を尊重しましょう』ということです。
従来の価値観であった『基礎的・基本的な内容』の重視ではなく、『個』の学習への志向性を大切にしているものであり、この考えのもと、『個性の尊重』と聞かれることが多くなりました。
詰め込み式の学習指導が基礎基本の内容を重視したものであるのに対して、ゆとり教育における「新しい学力観」というのは、「目に見えない学力=生きる力」といわれています。従来の学力観にある「点数化される目に見える学力」ではなく、「生きる力」とされている目に見えない学力が、ゆとり教育の中では重視されるている傾向にあります。
文部科学省によると、生きる力の具体例として「基礎・基本を確実に身に付け、いかに社会が変化しようと、自ら課題を見つけ、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力」、「自らを律しつつ、他人とともに協調し、他人を思いやる心や感動する心などの豊かな人間性」、「たくましく生きるための健康や体力」などが挙げられています。
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